令和4年6月4日 第12回「おとなのがん講座」を開催しました
足立区の西新井ギャラクシティにて無料がん講座を開催いたしました。
今回は瀬谷ふたつ橋病院の松本美野里先生と子宮頸がんサバイバー木口マリ様にご講演いただきました。
松本先生からは「大腸がんの治療と対策」「大腸がん検診」「大腸がんの症例」などについてお話がありました。現在がんに罹患する確率は2人に1人で非常に身近な病気になっています。大腸がんになる理由は加齢・遺伝子・嗜好品・炎症性腸疾患・体重など色々ありますが、良い生活習慣を心がけることでがん要因リスクを低下させることができます。
大腸がん検診は症状のない状態で受けることで早期に発見することができます。便潜血検査(検便)を定期的にうけることで、大腸がんの死亡率を60%も減らすことができるそうです。大腸内視鏡検査の受け方を動画でも説明してくれ、要精密検査になったら必ず内視鏡検査を受けて欲しいとおっしゃっていました。また早期の大腸がんは開腹しなくても、内視鏡で手術をすることができます。50歳を過ぎたら、1度内視鏡検査をすることをすすめていただきました。
サバイバーの木口様は写真家として活躍している一方で、現在も後遺症などで治療を継続されています。子宮頸がんが発覚し手術2回と抗がん剤治療4ヶ月をおこないました。手術で子宮と卵巣を切除することになり、子供が産めなくなることや女性でなくなってしまうのではないかという葛藤があり精神的に落ち込んでしまったそうです。そんな中、周囲からの助けもあり少しずつ立ち直っていきました。抗がん剤治療では髪の毛が脱毛してしまったものの、脱毛ファッションなどを考え前向きに治療に取り組みました。
がんになって知ったことは「がんは自分だけの問題ではないこと」「治療したら終わりではないこと」などお話になっていました。最後に、もしもがんになってしまっても一人ではないということを忘れないでいてほしい、がんになってもこの世の終わりではない、医療はいい方向を向いているので安心してほしいと参加者へ伝えられました。